* You are viewing the archive for the ‘映画とか’ Category

Солнце

大変な映画を観てしまいました。
ここ最近では珍しいくらいのクリーンヒットでございます。

原題『Солнце』、英題『The Sun』、そして邦題『太陽』という作品であります。
(ロシア・イタリア・フランス・スイス、2005,ロシア 2006,日本)

監督はロシアのアレクサンドル・ソクーロフ。出演はイッセー尾形、佐野史郎、桃井かおり、つじしんめい、ロバート・ドーソン他。
内容はといえば、終戦直前後の昭和天皇の苦悩を時にはシリアスに、時にはコミカルに描いた日本では禁断の皇室映画であります。まさに菊タブー作品。配役がまた素晴らしい。昭和天皇にはイッセー尾形、侍従長に佐野史郎、皇后には桃井かおりと贅沢極まりなし。
特にイッセー尾形の演技は見物であります。途中から完全に昭和天皇にしか見えなくなってました。佐野史郎と桃井かおりのキャスティングも素晴らしかった。映画を観たというよりも、いい演劇を観たという感じ。イッセー尾形はイイよね。アトムオジさんなんか最高だもんね。ってそんなコトどうでもいいか。

制作はロシア・イタリア・フランス・スイスの合作で、本編は日本語と英語で撮られているにもかかわらず、日本とアメリカは制作に参加していない。このへんも面白い。

もし日本でこういう映画を撮るとしたら絶対こんな形にはならないだろうな、と思う。まず皇室をというか昭和天皇をテーマにした映画というものに抵抗があるんじゃないかと。それに、コミカルに描かれる天皇というのも日本人ではまず作れないだろうし。でもコミカルに描いた分、昭和天皇がより人間らしく表現されてる。そういう意味ではロシア人監督というのはいいね。

うぅ〜ん、うまく文章にできないな。
良い映画を記録として残しておきたいのに。
くやしい。

『Tsotsi(ツォツィ)』

珍しくアメリカ的ドンパチ映画以外のものを観ました。

『Tsotsi(ツォツィ)』(イギリス・南アフリカ,2005年)

2006年にアカデミー賞外国語映画賞を獲った作品であります。
監督はギャヴィン・フッド。出演はプレスリー・チュエニヤハエ、テリー・ペート、ケネス・ンコースィ、モツスィ・マッハーノ。
・・・誰も知らないんであります。
で、内容はと言えばアパルトヘイト廃止後の南アフリカ・ヨハネスブルグの旧黒人居住区ソウェト(所謂スラムですな)を舞台に、人を傷つける事をなんとも思わないような主人公ツォツィがしだいに人間性を取り戻していくというお話。何の情報もなく、なんとなく借りてきて観てみたワケでありますが、じつはと言えば映画を観終わってもなお舞台がどこで、この少年がどんな境遇なのか理解出来ませんでした。はい。

観終わったあとの感想はと言えば、正直つまんなかったです。とても。「そんなつまらない映画はblogに書く事もあるまい」と思っていたワケでありますが、いろいろ調べるうちに興味が出てきました。

まず第一に各所作品レビューを見ると、かなり高評価なんであります。しかも「感動した」「泣ける」「ラストは堪らない」などなどワタクシが全くこの作品に感じなかった所でのこの評価。もちろんワタクシと同じような評価の方もいらっしゃいますが圧倒的に少数派でした。そんな自分とのギャップが面白かったわけです。
第二にこの作品の舞台となったアフリカの実情を知ったあとに観ても感想は変化しなかった事。普段の生活の中からはなかなか『アパルトヘイト』などという言葉は出て来ないものであります。で、そんなコトを調べてからもう一度この映画を観てみたわけですが、それでもワタクシの評価は「とってもつまらない」でありました。
三番目はこの作品そのもののコトではないのですが、配給会社の日活と映倫がなにやらモメたんだそうですな。日本ではR-15指定になっているこの作品、日活がPG-12指定に変更して欲しいと再審査要求したにもかかわらず却下されたという経緯があるらしい。で、映倫の審査体制・審査基準の透明性などが問題視され物議を醸しているというお話。「へぇ、この作品にはそういうコトもあったんだねぇ」という曰く付きの映画であったコト。

ということで、映画自体はとてもつまらなかったのに“いろいろ思うトコロがあった”という不思議な感じのする作品でありました。いろんな人のいろんな意見を聞いてみたい作品であります。
それにしてもタイトルの『ツォツィ』、書きづらいし言いにくいんであります。

『ROMA』

海外ドラマ『ROMA(ローマ)』を観終わりました。
シーズン1・2で全22話。

制作費200億円オーバー、制作期間約8年というテレビドラマとしては異例の超大作。アメリカのHBOというケーブルテレビ屋さん(日本で言うところのWOWOW)とイギリスのBBC(日本で言うところのNHK)が共同で制作したんだそうな。海外での放映は2005年、日本ではWOWOWで2007年に放映されたとか。
出演はケヴィン・マクキッド、レイ・スティーヴンソン、キアラン・ハインズ、ポリー・ウォーカー他。
ケヴィン・マクキッドはトレインスポッティングに出ていたらしいけど、全く記憶にナシ。

話の内容はわかりやすく、シーズン1は共和制ローマ末期のユリウス・カエサルを軸とした歴史物語。シーズン2は帝政ローマへ移ろうとするオクタウィアヌスを軸とした歴史物語。が、シーズン1・2ともユリウス・カエサル、オクタウィアヌスという歴史上とっても有名な二人が登場するにもかかわらず、主人公として描かれるのはヴォレヌスとプッロという二人の軍人。この(たぶん)架空のいち軍人二人が歴史にとても重要なポジションで描かれているあたりが面白い。

それから、テレビドラマではあるものの描写がとてもエグい。なんといっても日本ではR-15指定という代物。ビックリでございます。制作会社のひとつであるイギリスのBBCは上にも書きましたが日本で言うところの「NHK」なんであります。ってことは、他社との共同制作ではありますが歴史物のドラマだし、日本でNHKがその手のものを作ったら、それはやっぱり「大河ドラマ」でしょう。

それがあなた、「R-15指定」って!

世界って広い&怖い。

うっひょ〜っ!

ここのところ映画ばっかり観ている気がするな。
で、嬉しいコトに当り連発!
ヒャッホーっ!

1.jpgまずは『武士の一分』(2006,日本)でがんす。
山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』に続く時代劇三部作完結編だそうな。原作は三部作共通の藤沢周平。出演は木村拓哉・檀れい・笹野高史などなど。
公開されてから随分経つのにナニを今更感いっぱいでございますが、今更観て感激していたわけでございます。というか、キムタクのファンになりましたでがんす。ん?ナニか使い方が間違ってますでがんすか?そうでがんすか。三部作共通の舞台、藤沢周平の地元・山形県鶴岡市にあった庄内藩をモチーフにして書かれたという架空の藩「海坂藩」といのが、なんともいい塩梅の田舎臭さ加減でありました、はい。

21.jpgでは、つぎ。
デンゼル・ワシントン主演の『DEJA VU(デジャヴ)』(2006,アメリカ)
トニー・スコット監督、ジェリー・ブラッカイマープロデュースという黄金コンビであります。この二人の作品には『トップガン』や『クリムゾン・タイド』といったモノがありますですな。じつはワタクシ、ジェリー・ブラッカイマーがプロデュースしたものが結構嫌いなものが多いんであります。前にも書いた事があるけど『アルマゲドン』や『パールハーバー』もこの人ですな。で、この黄金コンビ物でも例に漏れず『トップガン』なんぞは大嫌いの域でございます。が、この作品はなかなか迫力がありましたです。最初の船が爆発するシーンなんかは「うわぁ〜、大変なコトになっちゃった」感十分ですな。

32.jpgはい、つぎ。
『LUCKY NUMBER SLEVIN』(2006,アメリカ)。
邦題は『ラッキーナンバー7』。はい、英語が得意なあなたはすぐに気がついたでありましょうね。邦題の方はそのまんま「7(SEVEN)」であるのに対し、原題の方は「SLEVIN(スレヴン)」になってます。ワタクシこういう小ネタにゾクッとするわけであります、はい。
監督はポール・マクギガン。俳優陣はジョシュ・ハートネット、モーガン・フリーマン、ブルース・ウィリス、ルーシー・リュー、ベン・キングズレー、スタンリー・トゥッチと圧巻。なかなか面白かったです。終わった後の「なんだかタランティーノみたいだな」的な余韻がよかった。ナニがタランティーノみたいなのかよくわかんないけど。

というコトで、こういう風に映画をバシバシ観続けるとナニを観たのか忘れてしまうのでメモ代わりに走り書き。『ラッキーナンバー7』と『デジャヴ』は「期待しないで観ると面白い」の法則であったような気もするけれど、そんなのはどうでもいい。面白かったんだから。いやいや当り続きでラッキーなコトこの上ない。いやホント、ラッキーでがんした。

Thank You For Smoking

2.jpg記念すべき2008年最初に観たぞ的映画の感想などひとつ。

『サンキュー・スモーキング』(2006,アメリカ)

監督はジェイソン・ライトマン。彼は『ゴースト・バスターズ』『ツインズ』などを監督したアイヴァン・ライトマンの息子さんらしい。そしてこれが長編映画初監督作品。んん〜、なかなかやりおるわい。原作はクリストファー・バックリー著・邦名『ニコチン・ウォーズ』。主演は『エリン・ブロコビッチ』『ペイチェック』のアーロン・エッカート。

タバコ業界を題材にした風刺的コメディ。話はアーロン・エッカート演じるタバコ業界のロビイスト、ニック・ネイラーが卓越した話術でタバコ業界を擁護するというもの。が、しかしこの映画が言いたいのは「タバコを吸いましょう」というものではない。事実、この映画では作品中でタバコを持っている人はいても、吸っている人はひとりもいない。『サンキュー・スモーキング』というタイトルでタバコ業界を題材にしているにもかかわらず、タバコを吸うシーンがひとつも無いというのもまた面白い。

この映画のコピー、「彼は嘘をつかない。ただ、真実に手を加えるだけ」というのはよくできたコピーだなと感心する。情報操作の王と称されるニック・ネイラーが繰り広げるディベートは素晴らしい。堅苦しくはないけれど知的な笑いを求める人には良い映画だと思う。

あ、ぼく的にはとても面白かったです。